+Black Blood.
____________
___________
_______
朝。
「無花果」
「・・・・・・・・・」
体を揺らされる感覚に起きる無花果。
「寝惚けんなって・・・・」
「・・・・・・・・なに」
「え、何って・・・・・・」
「まだ薄暗いだろ、寝る」
「え、無花果」
そして。
(かたい。黒い。かたい。)
「っ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!」
「ちょ、ね?きつくて寝れないっつーか」
「起こせよ!起こせ!!!」
自分が抱いていたかたい物が、零だと認識すると勢い良くベッドから抜ける無花果。
「はぁ?って・・・・お前から抱きついてきたんだろ、ったく」
「!たまたまだ!」
勢い余って頭から落下しそうになる無花果の足首を掴んだ零。
ガツン。
「っ、だ!」
その衝撃で、ベッド脇にある小さな棚に頭をぶつける。
「鈍臭」
「ぎゃっ、」
ずるりと引きずる零。
「赤くなってる」
「・・・そんな痛くないし」
腫れてしまった額を覗き込む零、を、睨む無花果。