+Black Blood.
□ □ □
―――国会軍事館。
(ヤバイ零に怒られる)
無花果は、仁叉に抱き抱えられながら違う恐怖に慄いていた。
「ねぇ空羽さ・・・・・・。あんなに簡単に捕まっちゃったけど、良いの?」
「・・・・・・・・・・捕まえた本人が言うなよ」
「だって何、アレ。油断してたでしょ。裏口っつーめっちゃ危険度バリバリの所で」
「・・・・・・・・・・・・・・」
そのまま、仁叉の部屋に入る二人。
ぎしり。
抱えた格好で、仁叉がベッドに腰を掛ける。
「で、今日は何なんだよ」
不機嫌顕な無花果が睨み上げる。
「・・・・・・・・・ちょっと色々話さないといけない事ができて。」
膝に乗ったまま、無花果が向き合った仁叉のネクタイを掴む。
「ちょ、空羽さん何やってるの」
「首絞めるためにあるんじゃないの」
「違うから。ゴメンね会議の格好のまま連れてきちゃった」
(・・・・・明日には帰す、って言ってたから本当なんだな・・・。仁叉は一応嘘はつかないはずだ。それまでの辛抱だ)
「零くんとはどお?」
「どお?って・・・・。普通。骨折れたまま一日過ごしてたら零熱出したけど」
「意外とバ・・・・いや。個性的だねぇ」
しゅる、と無花果のシャツの首元を緩める。
「でも意外と仲良くしてるみたいだけど?」
胸元に、紅い印。