+Black Blood.
2
□ □ □
背中、顔、腕、脚、首。
至る所から、出血している。
(クソ・・・・・・・・・ッ・・・・)
昼なのに薄暗い路地を行く場所も無く歩く影。
「そらう・・・・・・・」
建物の壁に手をつく。
雨上がりの薫りが鼻をつく。
僅かに匂う血の香りとを嗅ぎ分けて、辿り着いた場所。
「遅かった・・・・・・・・」
路地裏の、地面に広がった赤いろ。
そこには、
〝a late flower.”
〔遅咲きの花〕
と書かれた紙。
「畜生ッ!!!!!!」
影は、血に膝を突いて叫んだ。