+Black Blood.

「・・・・・収容所なんて俺の名前を出せば無償で釈放してくれる。それに、万が一俺から君が逃げても女は即利用されるだけだよね。涼の所へ言っても俺は引き摺り出してやるよ。何処に逃げるの?無花果」


「・・・・・・・不公平。」

「ん?」

「不公平だろ!!そんな、俺が捕まったのも元はと言えば仁叉のせいだし!!俺だって殺しなんてしたくなかった!!・・・・俺の何も聞かないで、結婚とか、女とか、もう嫌だ!仁叉はッ―――」


「御喋りが多すぎたね」



「・・・・・・・・ぁ、く」


再び、状態を起こした無花果の首を掴む。


「何?何て?まだ体に教えないと駄目だった?」

「っ・・・・・・ぃ・・・・・・、」


大きな手は、その細い首を片手で包んでしまう。
ぎりぎりと絞め、無花果の体が仁叉の膝まで引き摺られた。



「――殺されたいの」


「!!!!ぐ、・・・・・・・」



酸素を求め口を開く。


それを、口で拘束する仁叉。


「、ッ、ッ、ッ・・・・!!!!」


ふらり、と暴れていた手がベッドにつく。


「・・・・・・・・やっぱりね、無花果のそう言う顔が好き」

「ぁ、くっ・・・・・・」


溜まっていた涙が目尻から零れ落ちた。



「まだ終わってないよ、って言ったよね。
明日までには時間がある。立てない位貶めてあげようか?」


「死・・・・・・・ッねぇえ!!!」




くっきりと首に手痕の痣が出来た頃には、無花果の身体はベッドに張り付けられていた。








_____________
_______
___



< 180 / 359 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop