+Black Blood.
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「っ、無花果!?」
ようやく侵入者全てが始末された時。
時間ピッタリに無花果は床に転がされていた。
「ッ・・・・・・・・う・・・」
まず一番に発見した零は、絶句した。
青白い無花果は、顔だけに及ばず全身痣だらけで、首周りは絞められたような鬱血がある。
元着ていた服は着ていたが、スカートから覗く生白い脚に伝う、鮮血。太腿は血筋だらけだ。
「・・・・・、・・・い、ちじく・・・・」
未だ目を開かない無花果の痣だらけの頬を軽く撫でる。
「ッ・・・・・・!!!」
痛みに目を覚ましたのか、飛び上がった。
「い、」
「触ら・・・・・・・・っないで!!!」
物凄い剣幕でふらふらした足取りのまま零から距離を置く。
「私にっ・・・・触らないで・・!!」
「い、ちじく?」
無花果が“私”と言う単語を使い、言葉遣いが良くなったところを聞き、零は驚愕した。
「お前・・・・」
「来、ないで・・・・・!!!」
その表情に零は凍りついた。
恐怖に引き攣った顔は、今にも泣きそうだ。