+Black Blood.



□ □ □



「9号、おはよう 」



昨日見たあの取調べの男だ、と無花果は思った。



「オッサン、牢にまで来ないでくれよ」




奥の壁に凭れ掛かっている零が嘆く。



「ゼロ君、調子どうだ?死刑にならなくて良かったな」


「黙れ」




カチャカチャ、ギ・・・。


取調べの刑事が中に入ってくる。



それと同時に、無花果は後ずさった。



「オッサン、豪い無花果に嫌われてんな」


「いちじくぅ?そう言う名前なのか?」


「あぁ、俺が付けた」


「何だ、零が付けたのか」



静かに刑事を睨む無花果。




「そう言えば、無花果って何やって此処に来たんだ?」


「うるさい。お前には関係ねぇ」


「ああそうか。オッサン、こいつ何やったんだ?」


「そりゃあ、殺しだよ。

ま、詳しい事はハッキリ分からないもんだからイチジクに訊くよ」


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