+Black Blood.
「いちじ、・・・・・・・ん、」
苦しそうな顔に、再び口をつけた。
今度は感触に慣れたのか、酸素を求める口内を荒らす。
(ぞくぞくする・・・・・・・・この支配感がたまらない)
口を離し、零を見下ろした。
「はっあ・・・・・・」
「零はそんなに苦しそうな顔はしないんだね・・・」
「、殺さ、ないのかよ」
はは、と肩で呼吸しながら笑った。
「殺、せない」
濡れた唇を噛んで、少し舐める。
体を零に凭れさせて、耳元で呟いた。
「零の全部が知りたい・・・・・」
「お前さ、世間じゃそれを誘ってるって言うんだぜ」
冗談じゃ無いのは零も分かっていながら、有り得ない変化に誤魔化した。
「すき、ってこういうの?」
「早く言えよ」
「っ、わ」
肩を掴み、今度は零が無花果をベッドに押し付けた。
「好きって言えよ」
あと5日間―――
二度と出会えなくなるかもしれない日までの期間。