+Black Blood.
顔を上げた2人の顔は。
そっくりそのまま。
「そっちのハガネ、と言う男は国際連合にも名前を知られている殺人鬼だろう?」
皺が入った優しそうな老人。
(コイツが刑事長・・・・・・!!!)
「兄弟仲良く捕まってくれたみたいだね。
永遠に此処、中央収容所で暮らしてると良い。」
コツン、コツン、と靴音が響く。
「刑事長・・!!書類はどうしますか!!」
「適当に処理をしておけ。わしは戻るぞ」
白髪に白髭。丸い眼鏡に優しそうな目尻。
そんな容姿とは裏腹に、妖しく、狩りで獲物を収穫した獣のように笑った。
「2人まとめて1桁ナンバーだ!!」
刑事に取調室まで連行される。
「兄さん・・・・・!!!」
「空羽・・・・!怪我は?!」
「腹だけ。兄さん血だらけじゃねぇか!!」
「大丈夫だよ、掠っただけ」
同じ髪の色、目の色、形。
誰が見ても、どちらか分からない顔をしている。