+Black Blood.
□ □ □
開かない、開かない、開かない。
いくら叩いても、捻っても、この扉は開かない。
――あれから3日が経つ。
「じ・・・・んざぁ・・・・・・・ッ・・」
いくら外に出ようとしても、あらゆる出口に鍵がかかっているのだ。
勿論、部屋には武器なども置いていない。
薬から目覚めた無花果は取りあえず自分の置かれた立場を考え、このままだと餓死すると発想し、外に出ようとする。
が、所詮は薬の効いた身体。力が回らないのも想定内だ。
「・・・・・・・ちくしょ・・・・っ・・・」
頭は回るのに、身体が言う事を聞かない。
無力さに、再び項垂れた。
と。
バァアアアアン!!
「っひ!!!!!!!」
開かない開かないと思っていた扉が向こう側から開け放たれる。
「・・・・・・あー眠・・・・・・・
ってあり?女?あり?ここ隣の部屋?」
「・・・・・・・・・・・・・」
ずば抜けて高い、身長。
ど派手な金髪。
「・・・・だ、れ・・・・・・・・・・・・・・」
突然扉を蹴り開けられ、登場したのは知らない男。
無花果は目を見開きその男を見上げた。