+Black Blood.
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玄関ホールにて。
「んで、空羽達はどうなったんすか?結局こっちについたんですか?」
「ま、今のところはね。あの子があのままでじっとしているなんて思えないし」
――元々人が少なかった政府館は今や特別捜査官の2人と双子以外誰一人居なかった。
建物は襲撃を受けて、崩壊寸前だ。
あれから2年、戦争は続いた。
予想以上に規模が大きい物となってしまい、最後は米国が割り込んで無理矢理止めたと言う結果に。
勿論その戦争は失うものばかりで、得た物など何一つなかったのだ。
上手くいかない日本への腹癒せが政府に全部向き、ただの八つ当たりと言うだけの喧嘩。
それでも犠牲になった人々は多大で。
約3万人が命を落とした。
東部、西部、どちらが、とは言えない。
人員が多かった西部の方が犠牲者が多かったのはその後知られた事実で。
「そう・・・・・仁叉、ね。アイツの事探ってみたんだけど、居場所が分からないのよ。音信不通で、まるで・・・・・・・・・・・・・・・」
ぐ、と菖蒲は紫煙を吐き出しながら息を呑んだ。
「死んだんスかねぇ?・・・・・まぁいけ好かない野郎でしたが筋は通った男でしたからね」
軽く言い放ち、ホールの観葉植物の葉を引き抜く龍。