+Black Blood.
「どうすんの?今零くんは・・・・・・腹に穴開いてるけど」
「?!撃ったの?」
「撃ってねぇよ。ただ、ナイフが刺さっただけ。」
「龍・・・・・・・・・・・・・!!!」
さっきまで眉が寄っていた空羽の顔は顔面蒼白になっていて、龍の体から下りようとする。
「今、菖蒲さんが地下に行ってっからまだ行かない方がいいぜ?」
「何で・・・・・・・・・・・・・」
「俺の上司だよ?菖蒲さんは。」
ナイフで刺した俺の、せんぱい。
へらっと龍が笑う。
「それって、また零が怪我するだけじゃ、」
「菖蒲さんもそこまで酷くしないでしょー」
考えに入り浸り始めた空羽にキスをする龍。
「・・・・・・なにすんの」
「ちゅう。」
「やめてよ。もうそーゆーのは、」
「考えに入り浸ってる空羽も可愛い」
空羽の下唇を、嘗める。
震えた彼女の手首を纏めて、痛くない様に拘束すれば、少し大人しくなって。
「・・・・・・・・・・やっ」
少し声を上げたのを見計らって、舌を侵入させた。
口内を荒らすようにしたら、彼女がその舌に噛み付く。
「・・・・イタイ空羽」
「シネ」
完全に機嫌を損ねた空羽は蹴るようにして龍から下り、兄が居る部屋に去っていった。
「・・・・あぁ、大事な事を言い忘れた」
机に座ったままの龍が舌なめずりをする。