+Black Blood.
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「龍!!龍!!!!」
やっと気温が暖かくなった春の朝。
龍は、上司の焦った声で目が覚めた。
「・・・・・昨日零くんと話終えた後、今日また顔を出したら・・・・・・・」
「ま、さか」
空羽と羽牙祢によく似た、上司の焦った顔。
「脱走、したわ」
少し冷静さを取り戻した菖蒲は続ける。
「鍵がぶっ壊されてて、あの怪我でどっか行ったわよ?!どうなってんのアイツの体!」
「知るかよ!ってか零くんに何吹き込んだんすか?」
「空羽と羽牙祢が政府の員になるって事しか言ってないわよ」
すっかり目が覚めた龍は飛び起きて、取り合えず近くにあった椅子に座る。
「・・・・・・・・自分のせいで空羽達が狗になったのが気に食わなかったんじゃないんですか?」
そして、沈黙。
「空羽達に言ったら絶対あの子も逃げるわよね」
「俺見てきます」