+Black Blood.
華麗に窓から飛び降り、華麗に着地した羽牙祢に見とれていたのか、直ぐに持っていた銃を握り締め、階段で下りる。
騒ぎを聞きつけ、既に階段の離れた前方には短いタイトスカートを軋ませ駆け下りている上司が。
「お転婆さんに育ったモンすね!!息子アンド娘!!」
「うるさいわよ!!お茶目と言え!ってか捕まえといてよ無能!」
「いやぁ~飛び降りるとは思ってなかったんスよ」
そのヒールでなんで俺より早く走れんだ、と思いながら龍は階段を駆け下りた。
(あーあぁ。あの二人逃げたらもう取り戻せないッスよ先輩)
無理だと悟りながら苦笑を浮かべ、必死な上司の後ろを着いて行く。
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「アレ、空羽?」
「ッ、りょ、」
はぁはぁと荒い息を吐いている空羽を小さな小屋から発見したその男は、駆け足で近付く。