+Black Blood.



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「あつ・・・・・・・・・」



一方空羽は、付着した血を流そうとシャワーをかけた所、ぼうっとして温度を間違えたらしく、熱い湯をかぶってしまった所だった。


「・・・・・・・・60度位で良かった。」



もう一度温度を直し、再び体にかける。



ノズルを壁に引っ掛け、こびり付いてしまった血を擦った。






足元の水が、赤色と言うか、茶色に染まる。


(・・・・・・零の血、)



流してしまいたくない、と考えた事を自嘲した。



(綺麗に見えてしまうのは、何で?)


茶色の水が排水溝に流れていく所を見て、空羽は溜め息をつく。




「頭おかしくなっちゃったのかな」
ガチャッ。




「っ、?!」

「空ちゃん、血は水で落とした方が早く取れるんだって。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・り、」


浴槽の扉から顔を半分覗かせるオレンジ頭。



「そ、れ、服の場合じゃないの、?」

「あっそうかもー。あっはっは」

「出てけこの野郎!!」

「あっはっは」


体を隠し、何をしに来たのか分からない涼を蹴り上げ扉を閉める。




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