+Black Blood.
「そうか、お前・・・・・・・零の代わりに、源なんかと婚約?したんだな。ってかそんな感じ全然しねぇけど」
「仁叉は別に私を縛りつけようとした訳じゃないし、乱闘から守るために隠してくれたの。・・・・・・・次、話すよ」
「中心的に零のことを話せ」
「・・・・・・、政府に零が捕まった。勿論、殺されるのは免れたけど、零は怪我した・・・・・・・・・。」
「つまり、零はその政府とやらに負けて捕まった訳だよな?」
「・・・・・あいつらに、零が負ける筈無い。きっと卑怯な手を使ったんだ」
ふ、と龍の顔が頭に浮かぶ。
そして、直ぐに続けた。
「ここからは、私情だけど。政府間・・特別、捜査官?零を捕獲した秘密機関らしいチームのリーダーが私の母親らしい」
そろそろ集中力が途切れてきた律が思わず吹き出した。
口に物が入っていなくて良かった、と内心空羽は思う。
が、と空羽の肩を掴む律。
「は、母親ぁ?生きてたのか?しかも政府のぉ?」
「私も信じてないよ。でも話を聞いた限りそうらしいし。でも、零を傷付けた訳だから母親でも許さない」
鬱陶しそうに掴まれた肩の手を退かし、嫌悪の眼を律に向けた。
「ま、そりゃ娘の気に入った男を殴る気持ちは分からんでもないが・・・・・。」
少し、母親といわれる存在の人間に同情をする律。
(・・・・・つまり、十数年間娘と離されてたんだろ?更にデカくなった時に会えば男も居るし。・・・・・そりゃ暴行くらいするか)
殺気立ってきた空羽を落ち着かせ、今度は律が口を開いた。
「俺からも、話。」
「、あ、そうか。」
思考を止め、視線を律に戻す。