+Black Blood.









「無花果?」

「・・・・・・・・なに」

「震えてる。」




ぺろりと唇を嘗める仕草が色っぽくなった、と零は思った。



「・・・・・・・またどっかの男に襲われたのか?」

「・・・・・・・・多分違うよ・・・・・・・・・」


ぐいと体を起こし、離れた零にくっ付くように無花果は体を寄せる。




「こわい・・・・・・・・・・・」



零の胸に顔を当て、鼓動を確かめる。



「襲われた、とかそう言うんじゃなくて、いつだってこう言うのはこわい・・・・・・」






普段見せない、弱気な無花果の顔。


それを見れた気がして、零の欲情をそそった。





「ばぁか」

「何が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ」




どん、と肩を押され黒いベッドの海に背中をつけられる。


一瞬、無花果が息を呑んだのを無視して。





「こわいなら、俺がそれを無くしてやるよ」









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