+Black Blood.
「零、ぜろ、わたし・・・・・・今なら死んでも、全然いいかも・・・・・・」
「物騒だな」
体勢が限界になってきた無花果の体をベッドに押し付ける。
薄暗い部屋の、真っ黒なベッドに横たわる無花果の真白な肌が目に痛い。
「物騒だけど、俺も今なら死んでいい」
(ぐちゃぐちゃに混ざり合って、融けて、ひとつになって、絡まって、蹂躙される。それでも幸せなんだ)
無花果の目尻から溜まっていた涙が伝う。
「零、すき」
「知ってる。」
(人を沢山この手で殺して、それなのにこの手で無花果を愛でている)
(手に付いた血はもう取れない)
(醜い、けど)