+Black Blood.
ガタンッ、と座らされた。




「ソコの双子も零も座れ。ゆっくり話をしようじゃないか」



老人の皺が、優しく妖しく笑った。



「丁度2人ですし双子に行かせたらどうでしょう?」


取り調べ担当の立島刑事が口を挟む。


「・・・・・・・・そうだな・・・まぁ、提出期間はまだたっぷりある。明日財閥グループの本人に来てもらうか・・・・」



(・・・・・・・・・・・・死にに行くようなモンだろ、それって・・・・冗談じゃない)



無花果とエイトが顔を見合わせる。




「まあ今日の所は牢に戻ってくれ。その報告がしたかっただけだ」



ガタンと宗石刑事長が立ち上がり、そのまま部屋を出て行った。



「・・・・・・・・・・後味悪・・・・・・」



「だろうな、新入り」


クク、と通り過ぎていったナナオが皮肉を吐き捨てた。



(何だよ、ミッションて。ただのボディーガードだろ・・・)




「なぁ、ナナオ。何で一番強いはずのゼロは行かないんだ?その、ミッションとやらに」


「無花果よぉ、何も聞いてねぇの?


零は、一番初めに一番最悪な戦場に行かされたんだよ。
だから、拒否権あり。」


「・・・・・・・って事はもうミッション成功してんのか?零って」



ぐるりと向きを変えて零を見る。が、すぐに目線が合わず見上げる形になった。



「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」


無花果の真後ろで、エイトとゼロがいがみ合いをしていたからだ。



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