+Black Blood.
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次の日。



今日はいつもと何か違う、とゼロは思った。



「何か外がうるせぇ。」
無花果も同じ事を思っている様だ。



丁度昼飯を食べたばかりで、たった今ロイが片付けをしている所だった。



「・・・・・・・・・・・お前、新入りで何処まで強ぇか知らねぇけど。ミッションはできるだけ避けた方が身のためだと思うぞ」



「ゼロのやったミッションって、何だったんだ?」


「俺は、ちょっとばかり内戦の裏を引いただけだ」




(絶対ェ何かもっとすげぇヤツやってるって)



その曖昧な所を適当に流して、今の状況を読んでみた。



すると、牢の前をロイが通り過ぎた。


「・・・・・・・・・・・・・・・?」


「ロックゥ~、ちょい出て」
「・・・・・・・・・」


何とも甘ったるい声で、隣の牢のロクを呼び出した。



「エッ?何?釈放?オレまた暴れちゃうぜ??」


「んなワケねぇだろ。ま、出て」


ジャリ、と鎖の音がして、ロクとロイが出てきた。


クルリと向きを変えたロイが、

「零くん、待っててね」


「・・・・・・・・・・」




ピシッ、と表情が堅くなったのを見た無花果だった。



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