+Black Blood.

(ミッションか・・・・・・・・


収容所が問題児を売って儲けるのがミッションな)


深い溜め息をついて、無花果は窓の外を見た。


「なあゼロ、依頼人と運転手乗ってこねぇんだけど・・・・・」


「・・・・・・・・おかしい」



フ、と零が顔を上げた。



「・・・・・・・・薄い、甘い匂い・・・・



・・・・・・・薬 ?」


「は?そんな匂い・・・」


無花果は車内を嗅ぎ回した。


(微かに・・・・香みてぇな匂い、)


「!無花果、嗅ぐな!!」


「?!何が・・・・」


(・・・・・・・・・・・何だ、コレ)



脳が溶ける様な感覚に襲われた無花果。


「この匂いは、麻酔と同じ成分の薬だ。以前のミッションで嗅いだ事がある・・・・・できるだけ吸うな」


「・・・・んな事言ったって・・・」


(前が・・・・、見えねぇ・・・・・)



ゼロは鼻と口を覆って身を屈めている。


(頭が機能してねぇ・・・・・)



「無花果っ?! おい・・・・・・」


(天馬律が嗤ってる )


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