+Black Blood.
グルリと無花果は小物部屋を見渡した。

広い部屋の奥には衣装がかけられていて、目の前の机には大きな鏡が設置されている。
棚には、ドライヤーやコスメ道具が並べられている。



「なぁ、この部屋って」

「ん。美容室的な。後で説明するが、この会社は美容関連の会社だから。本社に比べればまだ小せぇけど」


「ハッ?!そうなのか?!」


「あぁ。」


スル、と無花果の囚服に手をかけた。


「触んな」

「お前さ、まだ服収容所のままだろ?そんなんで動かれても困るんだって」



「・・・・・・・・そうか?着れれば何でも良いと思うが・・・」


「まぁお前らしいけど・・・・」



ザッ・・・・・・ビリビリビリ・・・・・




「うわああああああ?!何すんだ野郎!」


「服破っただけ?」


「おかしいだろ!」


「アレェお前・・・・・筋肉質だなぁ。細いくせに」


「ちょ、何してんだ?何ソレ」



天馬が、無花果の肌に衣類をつけた。


「何でもねぇよ。ん、服着て」



(何でこんな服着させるでけで楽しそうなんだぁ?コイツ)



「見たことねぇこの服」


「だろうな」



天馬は、嬉々としながら無花果に衣類を着させた。





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