+Black Blood.

(窓、窓・・・・・・・)


一方、無花果は何かあった時の為の逃げ道を探していた。


「クッソ・・・・何でこんなカーテンが分厚いんだ・・・・」


ベッドの脇に膝を突いて、窓のカーテンを捲り続ける。



「何やってんだよ」

「!?てっ・・・・」


ズザザ、と即座に後ろに仰け反った。
と、同時に不確認のせいか壁で頭を打った。


「だっ・・・・」

「あぁ、逃げ道探してんの?無駄無駄」


ハッ、と鼻で笑って背広の上着を脱ぐ天馬。



「・・・・・・・・・・俺には部屋ねぇのか?」


「お前の部屋はココで良いだろ。寝る所もあるこったし」


「零は何か違う所に行ったじゃねえか」


「零は零」


(何だソレ)



履かされた靴下の間に指を入れる無花果。



「履き慣れねぇの?」


「いつも俺裸足だし」


「まぁ納得はするが。」


「・・・・・・・・・・・・・ん?

何でお前出てかないんだよ」


「俺ココが一番落ち着く部屋だから」


「イヤ、なら俺違う部屋・・・・

お前と一緒なら物置部屋の方がマシだ」


「どんだけ嫌ってんだよ。

それに明日は早い。

寝てたほうが良いんじゃねぇか?」


「・・・・・・・・・・・・・」


ぶすっくれた表情で、床を蹴った。


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