+Black Blood.
「殺すのは、俺の仕事に入らない」


「そうだな。取り合えずは天馬に差し出す」


男の首からは、薄く血が出ていた。



(見かけによらず・・・・・強ェな。


瞬発力、運動神経、反射神経、何より・・聴力)


羽交い絞めにしていた男があまりにも震える物で、バシッ、と黙らせる様に頭を叩いた零だった。


「何か・・・ガタガタしないで。ウザい・・・」


「ひいいいいいいい」


ずるずると、天馬の所に引きずる零。
の、後ろに続く無花果。






そして、エレベーターで最上階に上がった所、またあの美容部屋のような部屋に着いた。


「天馬、・・・・・・・・・・・」


無花果がその部屋に入ろうとすると、



ジャキッ



「っ?!」


目の前から無花果目掛けて銀色のナイフが飛んでき、それを無花果は片手で何とか受け取った。


「なっ・・・・・・・・にすんだ!」


「ああ無花果たちか。ノックしねぇから妖しいヒトかと思っちゃった」


見ると、天馬は食事中の様だ。



「エントランスロビーでコイツが居た」



ポン、と零が捕まえた男を前に差し出す。


「んん?コイツは使用人じゃねぇなあ?」

「あぁ良かった。身なりがきちんとしてるもんで使用人かとちょっと思っちまったぜ」



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