+Black Blood.
「ネックレス・・・・・・・・・あぁそうだった。


空羽、ね。」


「そ・・・・・・・・・」


「プレートに書いてあるよ。‘空羽’と‘羽牙祢’って」


「そ、ら・・・・・・」


「空羽、覚えてる?俺。仁叉だよ」


(・・・・・・・・じ、んざ・・・・・)


無花果は頬を撫でるその感触に目を見開いた。


「仁叉?あ・・・・・・・」


(仁叉!!!)


ガバッ、と起き上がる無花果。


「本・・・当にお前ッ・・・・!」

「おはよう」

「仁叉・・・・・」



無花果が起き上がった、その目の前には男。



「ッ・・・・・・・・・」
(まだ頭が・・・動かない)


「まだ起き上がらないほうが良いよ。薬が切れてない」



男は、黒髪で黒目、長い睫毛、透き通る肌。



「大きくなったね、空羽」

「黙・・・・れ!!」


ぐ、とシーツを掴んでいた無花果の手に力がこもる。



「もう捕まったの?案外早かったね。

・・・・それとも誰かにやられたの?」



「・・・・・あぁ。ちょっと知り合いに捕まえられた。

今は収容所のミッション中なんだ。失敗したら殺される。

俺が居た所に帰してくれよ・・」



疲れ切った様に、吐き出した無花果。




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