+Black Blood.

7




□ □ □



一方その頃、零は1-4地区を全速力で走っていた。


(あのスパイの血が垂れてる・・・・・・
近い、はず)


黒に近いアスファルトには、赤黒い血が所々垂れていた。

そして、確実にそれはある場所に向かっていた。



「おっ曲がった・・・・」


薄暗い路地を急に曲がったのその痕は、真っ直ぐ示されている。



「あ・・・・・・・・



ココ・・・・・・・?」



そして、フッ、と印が消えた所。




「国会軍事会・・・・・・」



大きな看板で、“国会軍事会”と書かれていた。

(何でココに・・・・・?)


と、微かな疑問を抱きながら、零はその建物の正面玄関から足を踏み入れた。



(誰も居ない)

ただっ広い玄関は薄暗く、人一人の気配すら無かった。


(・・・・・・・・・・おかしい、)



眉間に皺を寄せながら、零は周りを見渡す。


(音も、気配も、雰囲気すらも無い・・・・もぬけの殻かぁ?)



ロビーの辺りに来たところ、あるものを発見した。



「・・・・・・・・・・、血」


真っ白いフロアに、鮮血。

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