ピンクの落書き

心変




「体育祭やりたいやりたいやりたーい!毎日やりたい!」




給食の肉じゃがを食べながら、そう教室で叫ぶ。


体育祭ってあんなに盛り上がるものだったん!?



校庭をバトンを持って走る颯はかっこよすぎだった。


キュン死にしました。



フォークダンスだって、他の女子に触らせたくないから交代なんかしないで2人だけで踊った。



楽しすぎだった体育祭が終わってから1週間が経った今でも、言っている。


毎日体育祭をやりたいって。




「俺はもう…フォークダンスなんて恥ずいから…やりたくねーぞ?」




隣の班から颯の声が飛び込んできた。



「えー!けち~!ねぇ琉那も翔太とフォークダンスやりたいよね?」



前に座っている琉那に話しかける。




「う…ん……」



ジャガイモを頬張ってるが、なんだか上の空。


目だって遠くを見ている。



なんか様子が変。


「琉那?どうしたん?」



「別に」



いや、絶対おかしいでしょ!


いつもの琉那ちゃんスマイルないし、テンション低すぎだし。




「ねぇ、何かあった?琉那?」


「うっさいっ!!」


バンッと、持っていた皿と箸を机に叩きつけて立ち上がった琉那。




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