ピンクの落書き
「いーの!どうせパパのお金だしね」
親の金を使い放題なお嬢様…
てか、うちに貢ぎ過ぎだといつも思う。
ありすと出掛けると、うちの分まで払ってくれる。
欲しいものはプレゼントとして買ってくれる。
うちはキャバ嬢かっていつも思う。
結局、今日の映画のチケット代もご馳走様です。
「ありがと」
「いーのいーの!」
映画開始10分で、ありすは周りに迷惑なほどわんわん号泣。
大ちゃんに会いたいと言い出すし…
「あ~!超感動した!」
観終わってそう叫んだ。
「うちは疲れたよ。ありす、うるせーんだもん」
「あはは、ごめーんね。だってチュー見ると大ちゃんとチューしたくなっちゃうんだもん」
「それうちもわかる~」
「だろ~!」
空になったポップコーンの箱を持って出る。
急に光が放たれて目がチカチカする。
「ねぇ、ちょっと寄りたいとこあるんだけど。香水欲しいんだ」
「いいよ」
ありすのリクエストでその店に向かう。
エスカレータでビルを下る。
「この前も香水買ってなかったっけ?」
めちゃくちゃ高い香水を買ったばかりな気がする。
「あれ、あんま匂いよくなかった」
金使い荒いわ。