ピンクの落書き
ってか、うち颯のこと見てないでしょ!?
あ~自分でもわかんなーい!!
こいつといると、訳分からなくなるし。
「隣の席だなっ。俺と」
「あ…そ…だね」
なんで、こんな突拍子もないことを言うんだろう。
一気に気が抜けた。
でも。
いい。
この空気がなんだか好きだ。
颯は、意外といい奴かもしれない。
机は教室と違って、ふたつの机は隙間無くくっついている。
小学校みたいに。
そんな距離に颯がいて…。
ただ真剣に授業を受けている颯の横顔に、目が離せなかった。
なんでなの…?
心臓のあたりが、とくとく鳴っていた。