ピンクの落書き
「おい。どこいくんだよ?」
そんな颯の問いかけに無視をし、保健室を立ち去った。
マジ馬鹿みたい。
さっさと彼女のとこに行けばいーんだ。
「翼っ!待ってって」
腕を掴まれて、足が止まった。
こいつの考えていることがわからない。
なに、追っかけてきてんの?
「離せよっ!!」
うちは力ずくで振り払った。
「来んな!うちに近寄るな!」
困り顔をしている颯に怒鳴った。
「はぁ?なんでだよ?俺なんかしたか?」
「意味がわからない!ずっと学校来なかったくせに。いきなり来てバスケ思いっきりやるし。湿布巻いてくれるし。意味がわからない!」
考える暇もないくらい、言葉が飛び出す。
何を伝えたいのか自分でさえも不明。
「俺は翼に言っていることが意味わかんねぇよ」
眉毛をヘの字に曲げる颯。
「学校………なんで来なかったのさ!?」
「なんでって…瑞希と遊んでた。それだけ」
急に真面目な顔になって答える。
もう、何もかも無理。
やってらんねぇー…!
「もう死ぬまで遊んでろ!」
そう言い放ちうちは立ち去った。