ピンクの落書き
ヤーバーイ!!
ぎぁー、見ないでぇー!
「…翼…………」
そっと名前を囁いたのが聞こえた。
うちが颯が好きだって…本人にバレちゃった…?
「なぁ。ここに入ってた本知らない?」
颯はそう言いながら、うちの隣の机を指差した。
「へ?……あ、知ってるよ。さっき、持ち主が取りに来て持っていったけど」
花恋ちゃんの心理テストの本のことだろう。
「中読んだ?」
咄嗟になぜか嘘をついてしまった。
「よ、読んでないよっ」
「じゃあ、俺の質問。答えろよ?いくぞ?」
子供がいたずらをするように笑うと、隣の席に座った颯。
急に近くなって…どきどきしちゃうじゃん。
「じゃあ、1から9まだ数字を書いて」
その言葉どっかで…
さっきの…花恋ちゃんの占いじゃん!
「鉛筆ないから書けないよ?」
「じゃあ…書かなくてもいーから質問には答えろ。次、3番に異性の名前を書く」
ほら。
この占い。