ピンクの落書き



めちゃくちゃ恥ずかしいけど、恥ずかしいことできるのは今しかねーだろ。


俺達の付き合った証。




そして、顔を近づけ…


俺が音楽の教科書で顔を隠し…キスをした。





俺、知ってるんだからな?



俺ともっと近くなれるように、翼はわざと音楽の教科書を忘れてくること。


そうすれば、ひとつの教科書をふたりで見ることになるもんな?




それから、俺が音楽のときに寝てると寝顔を見つめてくること。



言っとくけど、クスクス笑ってたの聞こえてたし。



それから、出席番号順だから一緒になる日直をやけに楽しみにしていること。


あとはあとは…




……ってか、俺。



こんなに翼のこと好きなんだな。


やべぇな。



こんなに…こんなにこんなに好きだなんて!



俺も思うよ。


翼に出会えて、よかったぁ…



いや。


わがまま言うと、もっと早く出会いたかったかも。



この眩しい笑顔をいつも傍で見ていたい…。



心底強くそう思う。






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