晴れ時々@先生の妹【第1巻】
警察官の松本が学校へ連絡をしてからもう20分が経った頃、カラオケ店の正面の自動扉がゆっくりと開いた。
そして、店の中へさっそうと歩いて入ってきたのは中村 俊也先生だった。
中村先生も警察官の松本とは何度か顔を合わせた事があり、顔馴染みの仲だ。
顔馴染みの仲になれたのも、何より二戸 梨杏が原因。
またもや、二戸 梨杏が問題を起こしたとは思ってもいない中村先生。
中村先生が申し訳なさそうな表情で警察官の松本に深くお辞儀を1つする。
「どうも、すみません。うちの学校の生徒が問題を起こしたみたいで…。それで、生徒は今どこに?」
「あそこですよ。おたくの学校の生徒さん、ほとんど無言でずっと俯いたままなんです。ちょっと、中村先生の方から、声をかけてやってくださいよー」
警察官の松本が女子生徒がいる方を指さす。
中村先生の視界に異様な光景が目に飛び込む。