晴れ時々@先生の妹【第1巻】
寝室のベッドに二戸 梨杏を寝かせて、そっと上から掛布団をかける中村先生。
二戸 梨杏の頭の後ろを手で抱えて何度も枕の位置を調整し直す。
こんな風に具合の悪くなった人間の介抱の仕方が全く分からない――。
とりあえず苦しそうな顔をしている二戸 梨杏の額に小さな横長の白い冷却シート剤をペッタリと貼る。
剥がれないように念入りに何度も手の平で冷却シート剤を押さえる。
「これっ、冷却シート剤だよな?俺、…湿布と間違ってないよ・…なっ??」
冷却シート剤が入っていた空箱を手に取って見る。
でかい字で、《発熱時に冷却シート剤!》と書かれている。
絶対に間違いがないはずだか、何だかちょっと不安になっている中村先生。