晴れ時々@先生の妹【第1巻】
しばらくすると、ベーコンの焼ける良い匂いや目玉焼き、美味しそうな味噌汁の匂いが二戸 梨杏のいる寝室に漂ってくる。
「ああー、いい匂い!昨日の夕飯から何も食べていなかったから、お腹がもうペコペコ」
キッチンから中村先生の声がする。
「洗面所に、二戸の分の歯ブラシを用意しといたから、使っていいぞっー!」
キッチンにいる先生に声が届くように大きな声で返事をする。
「はっーーーーいっ!」
先生、凄く準備がいいんだね。
もう、そろそろ私起きないと。
自分が使っていたベッドを綺麗に整えて洗面所に向かう二戸 梨杏。
歯磨きを終えて、キッチンのテーブルに朝食を並べている中村先生と目が合う。
「ちょっと、朝ご飯の前に、お前に話しておきたいことがあるんだ……」
――何だろう?