晴れ時々@先生の妹【第1巻】
白ご飯を頬張りながら話をする中村先生。
「朝飯、足りそう?もし、足らなかったら、遠慮せずに俺の分を食べてもいいからな?」
少しずつご飯を口に運んでゆっくりと朝食をとっている二戸 梨杏。
「私、そんなに大食いじゃないから。先生、大丈夫だよっ」
ふと、見上げた先生の顔、上唇の上の方についている一粒の白いご飯粒が気になった二戸 梨杏。
「先生、動かないでね……」
口を半分開けたままじっと動かずに二戸 梨杏の顔を見ている中村先生。
二戸 梨杏が中村先生の唇についていた白いご飯粒を指で摘まみ、パクッと食べた。
「やっぱり、お兄さんのご飯は美味しいね~~~」
――何かのきっかけで、先生の事を“お兄さん”と呼んでみたかった。
にっこりと笑う二戸 梨杏。
箸を持ったまま、固まったままの中村先生。