晴れ時々@先生の妹【第1巻】
リビングの方から聞こえる二戸 梨杏の声。
「あっ、コーラ飲みたいです!!先生もこっちへ来て、早く一緒にコーラを飲みまーしょー」
冷蔵庫の扉の取っ手を握りしめたまま上手く断る言葉が見つからなくて、悩んでいる中村先生。
――ったく、もう!!
「わかった、直ぐにコーラを持って行くから――」
――リビング――
机の上に2人分のコーラを置き、ゆっくりとソファーに腰をかける中村先生。
そして、テレビのリモコンに手を伸ばし電源を入れてニュース番組を見る。
――この世の中で、色々な事件が起こっている。
考えて見れば、俺の隣に二戸 梨杏がいる事はある意味“大事件”なのかもしれない――。
天気予報の画面に切り替わる。
「先生、明日は晴れだって―」