晴れ時々@先生の妹【第1巻】
ポツリと謝る中村先生。
「………ゴメン」
「先生を笑わせたくて。さっきの洋画に出ていた女優さんの真似をしただけなのに――……」
ソファーから立ち上がりきちんと折り畳んだ大きめの白いバスタオルを二戸 梨杏に渡す中村先生。
「シャワー、浴びてこいよ。昨日から、風呂入ってないだろう――?」
「はいっ…」
静かに頷き、白いバスタオルを両手で受け取り浴室へ向かう二戸 梨杏。
やっと一人になり、ほっとした中村先生。
腰に両手を当ててウハッー!と深いため息をつく。
浴室からシャワーを使っている音が聞こえてくる。
シャワーの音が聞こえないように耳を両手で塞いでしゃがんでいる中村先生。
ずっと、一人暮らしが慣れていた俺。
――偶然の出来事のキスの後遺症は、かなり重症みたいだ!