晴れ時々@先生の妹【第1巻】





――午前6時00分――






玄関で急いだ様子で早口で話し始める中村先生。







「俺は、先に家を出るから。二戸は、一時間後に出発をしろよ。一時間ほど歩けば十分午前八時頃に学校には着くだろ。後、戸締まりを、しっかりとたのんだぞ!」







制服姿の二戸 梨杏が不服そうな顔をしている。







「はーいっ!でも、私、学校まで、一時間も歩くの~~?イヤだっ……」






玄関の壁に手を掛けてもたれ、二戸 梨杏の顔を見つめながら少し優しく笑う中村先生。







「一時間も歩けるなんて、幸せだと思わないのか―?俺、学校でお前が来るのを首を長ーくして待ってるから、なっ?」







二戸 梨杏の顔が明るくなった。







――中村先生が学校で待っていてくれるのなら。







私、頑張れる!



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