unforgettable days
いつから・・高1の夏休み明けから
なんで・・当時、担任だった山崎に、放課後
家庭訪問を断る親、懇談に来ない親につい
て何度も問われ・・
話をしている内に、何だかアヤシイ雰囲気に
なって・・・そして・・・
「俺が、小さい頃、今の母親に 言われたんだ
けど・・」
誰にも話せなかったけど、誰かに聞いてほし
いという様に”おち”は、問わず語りを始め
た。
「俺、親父が、よそで作った 子どもなんだ。」
「結局、母親には、子どもができなくて、
だから病院を継がせるために、養子にしたん
だ」
「でも、やっぱり、俺の存在許せないんだろ
う・・ね。」
俺の表情に気づいて、”おち”は、不要な事
を言ってしまったと、沈んだ空気を変えよう
と少し笑った。
「なんだか、生きていくのも・・疲れるね」
ポツポツと話す横顔は、大人の都合に、翻弄
され苦労してきたせいか、俺と同じ17才に
は、見えない大人びた表情だった。