unforgettable days
メッセージ フロム ヘブン
塾の帰り、おちの家で、毎日、宿題をこなし
ながら、いろんな事を話すようになった。
”おち”も、少しづつ自分の事を話した。
本当は、医者になりたくなく、画家になりた
い事又は、美術関係の仕事に就きたい事。
でも親には、とてもそんな事は言えない事。
月に一度、マンションにやって来る父親は、
おちについては、成績の事しか頭にない事。
そして、いつも、病院の経営の合理化の話
ばかりしている事。
それから医師以外は、値打ちのない落伍者
の様に見下している事。
一度も、来たことのない”母親”も、今は、
夫へのあてつけに豪遊したり浮気したりし
ている事。
聞けば、聞くほど寒々とした”おち”
の家庭の実情が、身に迫ってきた。