16の夏~ボールを追いかけて
メールを開いた数分後。

画面は濡れていた。

水で文字が見えなくなっている。

返事もできない。

すると再び机が揺れた。

シャツで画面を拭きメールを開く。

「もしもう少し待ってくれるなら待ってほしい。」

俊平からのメールだった。



もう待てないよ。どうしたらいいのか16才の渚には分らなかった。

「ありがとう。」

その一言だけ打って返事をしてその日のメールは終わった。
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