16の夏~ボールを追いかけて
渚は俊平と話したい気持ちでいっぱいだった。

そんなときに渚の元へ転がるボール。

そのボールを部員に返すとそれは俊平だった。

「ありがと。」

彼はそっけなく一言お礼を告げて去って行った。

渚の心はパンク寸前だった。

「えっあっ...」

会話はできなかった。というよりもそんな状況ではなかった。


俊平とはクラスが違い、会話できることはほとんどなかった。

「きっかけを作らなきゃ。」

渚は俊平のケータイ番号を聞こうと決心した。

しかし勇気がなかった。


「渚、私が番号聞いてきてあげようか?」

渚の気持ちに気付いていた同じ1年生のマネージャー唯の一言だった。

「お願い(>_<)!」

唯がきっかけを作ってくれた。


「ケータイ教えて!?」

俊平は一瞬戸惑いを見せていたが

「あっいぃですよ!」

身も心も純粋な俊平にますます惹かれていった。


その日渚は俊平に早速メールした。
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