16の夏~ボールを追いかけて
「なんで?」

予想もしない返事が返ってきた渚は返事に困ってしまった。

「えっなんとなく。俊平クンって休みの日とか何してるのかなーと思って。」

「今日は遊びに行くんだー。」

「そっか。じゃあ今日も頑張ってね。」

言えなかった。「遊ぼう」というたった一言が言えなかった。

そして、俊平は渚の気持ちに気付いていた。

本当は遊ぶ予定なんかなかった。

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