たまには甘くいきません?<短>


「じゃあこれからは、沢山触れてくれますよね?」

『…えっ…それは…!』


どうしてですか?
今、触れたいと言ったのは貴方なのに。


「私は魅力がありませんか?」

『違…!』


貴方ははぁ、とため息をついてから、私を見据えました。


『歯止めが…効かなくなるんです』


余裕無さそうな貴方の顔は、初めてみました。


「今は、効きました」

今は実際止めてくれました。
なら大丈夫だと、私は思うのですが。

どうやらそうでは無いようです。

『今だって、必死なんです』


ギュッと握った拳が震えています。
貴方は私に、そんなに触れたかったのですね。

「私、嘘は言ってません。





貴方に、触れて欲しいです。」









「壊して下さい」








その手で今すぐ、壊れるくらい愛して。







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