pazuru☆pi-su

そうと決まれば、謝らなければならない・・・。



グーで殴ってしまった事を・・・

そうです・・・。グーで殴ってしまったんです。
その時は、混乱してて・・・


記憶が頭の奥からにじみ出てくる。

上を見上げると真っ青な空と、汚れたスポンジみたいな雲。
あまり天気はよくない・・・。

――まるで私の心みたい・・・。


なぜ私が今、空を見上げてられるか想像はついているかもしれませんが・・・
一応、報告致します・・・。

ついでに、小山の左頬に私の右拳がのめりこむまでの悲劇も・・・



では、先生の目線からどうぞ・・・











「ここの問題解ける人!」

『ハイ!』・・・
いっせいに7,8人の手があがる。

私は嬉しくて一瞬涙が出そうになった・・・。

だって・・・、
去年の生徒とは、まったく違うんですもの!!

今までだったら・・・。
一日一人でも手をあげれば、学年担任全員で打ち上げになったほど。


それなのに・・・、こんなに手を挙げてくれるなんて・・・
もう泣いちゃう・・・。

でも、やっぱり、
去年の荒れっぷりの噂を聞いて来ている生徒も少なくはないわね・・・


と・く・に!

小泉 咲希っていう子!
始業式の日は連絡なしで欠席して・・・

しかも、今日、欠席理由を聞いたら・・・
 
『あ・・・。やっべ、わすれてたぁ。昨日の朝まで覚えてたんですけど、お腹すいて
コンビニに行ったっきりわすれちゃいました・・・。すいません。』

ですって・・・。
コンビニ?朝まで覚えていました??

「ふざけんじゃないわよォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!」
私は、我を忘れ、怒り任せに叫んでいた。

ソコに隣のクラスの猿鳶先生がかけつけてきた。
「石田先生!?どうかしましたか??」

「あ・・・いえ、何も・・・。」
< 10 / 20 >

この作品をシェア

pagetop