初恋
*
*
「ハナちゃーん、なんで?なんで??なんでーっ」
高木の目を欺いて
3科目違う授業をとったことを
高木に責められ続ける日々。
「あーもー知らないよっ
女々しいなぁ〜、じゃーねっ!
お昼は一緒に食べるから!ねっ?」
「ほんとに??
はなちゃん嘘ついたら許さないからねっ」
どさくさに紛れて頭を撫でられる。
最近、高木の存在に甘えすぎてる気がするよ。
いついなくなるかも知れない
こんな奴なのに…いなくなると少し、寂しくも感じてしまう。
そんなことを考えながら高木と別々の教室へむかう。
「あ…、」
航ちゃん…、
気づかないふりをしよう…
教室は無限に広い
……わけもないけど、どうにか…
「…んギャっ」
そんなことを考えておろおろしていたら段差に躓いてしまった。
…やばい……恥ずかしい……立ち上がれないよ。