初恋




「………」








航ちゃんが、好きだから。


あなたのことを思っていたから。



口に出すのは簡単で…

でもこれからの関係を崩す勇気はなくて。






「ハナ、…俺、ハナにはさ笑っててほしい。」


「…うん」






「昔っから…泣かれるとさ自分のふがいなさが嫌になって。
抱きしめてあげることしかできないのか、って小さいながらに思ってたんだ。

…なんかキザなガキだよな」


そう言って、航ちゃんははにかむ。








「……もう…」







もう………







抱きしめてくれないの?





なんて言えるわけない










「……ん?」





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