初恋
▽
「実はね、ハナちゃんをはじめて知ったのは高1の時からなんだ、」
「え?!」
あたしが高木を初めて見たのは3年生のクラス替え。
高木の乗るブランコの向かい側の柵に
腰をかけた私は、必然的に
高木と目があう。
「…ずっとずっと、気にしていた。」
そんなに…前から?
高木はブランコを漕ぎながら俯いてしまう。
「雪斗と仲良かったからさ、
昼休みにね、ハナちゃんのクラス行って
あの子可愛いね、って言ったら
雪斗が「じゃあ、俺付き合ってみせる!」とか言っちゃって。
…結局、ハナちゃんと付き合っちゃって…。」
雪斗くん。
私が初めて付き合った彼氏、。
キスこそはしなかったけど
一緒にいてそれなりに楽しかった人。
そっか……
雪斗くんは私のことが好きだったわけじゃないんだね。