初恋
「ハナちゃん、
いまさらだけどね。
…好きです、
俺だったら…アイツみたいに
ハナちゃんのこと悲しませないし…
ハナちゃんのとこ、離れないから。
ハナちゃんがずっと笑顔でいれるように…
いっぱいいっぱい努力するから。
だから……、
だから、付き合ってほしい。
俺のこと、
彼氏として、好きになってほしい。」
……どうすればいいの?
あたしは、
あたしは、高木のこと
どう思ってるのかな…
わからないよ…
わかんない…
「…………っ」
涙ばかりが溢れてきて
言葉にならない。
高木の気持ちが
素直に嬉しいのに
ここで高木を好き、
と言ってしまったら
今までの航ちゃんへの“好き”が
すべて……
綺麗な思い出まですべて……
跡形もなく
消えちゃう気がするから…。