初恋
……追いかけたい。
でも、もし人違いだったら…?
航ちゃんだったとしても何を話したら…?
航ちゃんがもうあたしのことなんか忘れてたら…?
「ハナちゃん、、?」
ずっとずっと、ずっと。
航ちゃんを忘れられなかった。
高校に入った当初は周りの空気に流されて彼氏もできたけど、キスもしてない。
”航ちゃんじゃなきゃいや。”
いつのまにか頭が有り得ないことを望んでた。
もう、会うこともないのに。
それに気付いたころ、
高校3年生になって高木大地に出会った。
「ハナちゃん?かわいー!!
彼氏いないの?付き合ってー!!」
目が大きくて中性的な雰囲気なのに身長はそれなりにあって、でも声は高めで。
チャラい、とゆう看板を背負ってるのに妙な清潔感もある変なヒト。
あたしの“男嫌い”とゆうあだ名を
馬鹿にするために付き纏ってるだけだと思ったのに
こいつは何を考えてるのか大学にまでついてきた。
いつまで、これが続くのかな、
スキ、と軽々しく言われてもなにも思えない。
でも、うらやましくもある。
あたしも、あたしも貪欲に航ちゃんに伝えればよかった。
そんなことを考えてしまうから。